Close

2017年5月2日

風を統べる刃 / NEILPRYDE NAZARE (std)

新型NAZAREラインオフ

ついにその姿を現したエアロロードの本命「ナザレ」シリーズの最新作

気になっている方も多いで有ろうニールプライドのブランニューウエポン。GWに合わせてデリバリーが始まる(予定)のNewナザレですが、先日の試乗会で代理店様からお借りできたので、細かい部分も写真で紹介します。

更なる空力性能の獲得

ボディシェイプは評価の高かったナザレ2をベースに細部に渡って変更が加えられ、更なる進化を遂げた。
砂時計型(鼓型)と呼ばれる「中央部が窄まった形」のヘッドチューブに始まり、ダウンチューブの形状やシートステーとシートチューブの連結部などは端から見ても形状変更が入っている。これにより、剛性バランスの調整を行いながらも高い空力特性を更に活かすチューニングが施されているって感じ。

ロードバイクらしい素直な乗り味と、疲れづらいソフトな特性で初心者からトライアスリート、エンデュランスライダーにまで多くの支持を集めた『ナザレ ltd』。そして、TT然とした車体構成とそれに見合った高い反応性、俊敏さでシリアスライダーから人気のあった『ナザレ2』。双方の良い部分を合わせ登場したのがこの新型と言えます。マジステキ。

ボディカラーは本年度のコンセプトカラー黒× 青

ユーザビリティが大幅に向上したワイヤリング

また車体の構成でナザレ2から大きく変わった点が「ワイヤーの取り回し」。
ブレーキワイヤーの引込口がトップチューブ下部前方に、シフトワイヤーはダウンチューブ上面前方に移動。これによりワイヤーラインのアール(曲線)が緩く抵抗が少なくなり、結果リアブレーキワイヤーの引きは軽く、機械式変速機のタッチも大幅に向上した。また、ワイヤーのアールがなだらかになる事でワイヤー自体も長持ちし、トラブルの軽減*にも役立っている。更に、ワイヤー引込口がダウンチューブ上面で出口がBB下なので、変速時にワイヤーのテンションが大きく変わって暴れてもチューブ内壁に干渉しづらく、異音や外的要因によるワイヤーの痛みも最小限で済む。マジでステキ。整備側としても安心。

*近年、ヘッドチューブ前方など無理な位置からワイヤーを引き込む設計のバイクが多いが、それではハンドルを90度まで切る輪行時や、保管時にワイヤーを痛める事となり、それは動作不良やワイヤーの断裂を招く。レースにしか使わず、それ以外でもハンドルを大きく切らないという方なら問題は無いであろうが、一般ユーザーの使い方を少しでも考えればワイヤーの引き込み口の位置をヘッド正面に持ってくるのは正直いただけない。

*リアブレーキワイヤーはトップチューブ左下入→左下出ですが、フルアウターにしてしまえば無問題。スルスルだぜ

ブラックアウトされたフレームに指す蒼いラインが美しい

翼断面形状の各パイプで構成された細身のボディライン

逆側から

専用設計のハンドルとシートポスト(カーボン)

シートポストは軽量でエアロ形状のカーボンポストが標準装備、というか専用。過去のシリーズに対して幅が太くなり、Di2内装バッテリーの装着もイケそう。リムも空力の面から太いものがトレンドだが、これもそういうことなんでしょう。ブラックアウトされたNEILPRYDEのロゴが入ってムチャクチャカッコイイ。

アルテグラ完成車とフレームセットには、専用で用意されたフルカーボンの「ステム一体型エアロハンドル」が付属(装着)。上面はフラットな翼断面形状でドロップ部はアナトミックシャローッぽい感じ、コラムクランプ部はオーソドックスな1-1/8(28.6mm)径で、形状を合わせた専用のヘッドスペーサーが付属するので、普通にステムを付ける感じで着脱できます。ここら辺専用構造になるともう大変なので、自分で整備する派の人にも安心。尚、下ハンドル幅は+13mm、寸法の詳細はメーカーホームページを参照の事。フロントにはやっぱりブランドロゴ入り、クッソカッコイイ。しかも専用の『ガーミン取り付けステー』が付属。ヤバー

ステム一体型ハンドル、エアロでカーボンで軽くて衝撃吸収性も良い優れモノ

専用スペーサーで自然にアップライトポジションに

エアロシートポスト付属(カーボンヌ

当たり前の規格を当たり前に採用したニュートラルな部品構成

ブレーキは前後共に『ダイレクトマウント』方式で、リアの取り付け位置はシートステー上部に。そしてかなーり重要なBB規格は『BB86』を採用。

いたって堅実な選択だが、その普通さが嬉しいトコロ。基本シマノ規格準拠なので部品選びにも幅が出るほか、何より性能が、そして整備性が、更にはコストパフォーマンスが高い。ブレーキはシマノ3グレードから選べばコントロール性もストッピングパワーも申し分なく、BBは『ウィッシュボーン』にしておけばフレームを保護しつつ剛性と回転性能も上げられる。(フレームのBB受け部位はカーボンで形成されているので、変形やキズを招く『メタルカップの圧入BB』は推奨しません。)

ダイレクトなかんじのブレーキ(まえ

ダイレクトなかんじのブレーキ(うしろ

ダウンチューブからチェーンステーにかけてなだらかに繋がるリブのラインが高剛性を予感させる・BB規格は86

RDワイヤーの取り出し部はステー横、ワイヤーのアール(曲面半径)が自然につく

細身のストレートフォークでハンドリングも素直そのもの

シェイプが美しいダウンチューブ

結論:とっても良かった

肝心の走行性能ですが…当然の如くメッチャイイです!
ニールプライドならではのクセの無いハンドリングはラインの自由度が高く、グイグイ進む反応の良さもあって巡航も得意。ロードレースからトライアスロン、勿論ブルベでも頼れる相棒となってくれると思います。先日シレッと遊びに来たS社のインプレッション担当ライターM氏にも乗って貰いましたが、「よく走る、この構成のままレースでもイケる完成度の高さ」と太鼓判をいただきました。何がイケるのかはわかりませんが、なんかイケてたんでしょう。そのうちインプレ記事もアガルと思うので、それに期待。イケるよ!
*ロングタームテスト等はしていません、自分を含めた試乗した人達の意見です。まあ当社比ってやつ?

ボディカラーのブラックはクリアーとのグラデーションで、パイプ中央部はカーボンが透けて見える!エロい

って言っても「そんなん信じらんねーよ」とか、「どうせ行灯だろ」なんて言う人も多いでしょう。したっけ実際に乗って感触を確かめてください。直近では5/7に神宮外苑でプレミアムバイクインプレッション、その後は輸入元様のサイコ試乗会や、ラモーンズでの試乗会も細々とやってますので。

ってかね、マジでカッコイイバイクだからメチャオススメだよ。ヤバー!

ラモ