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2017年9月17日

次世代アーバンスポーツの誘惑 / FABIKE T1X

ユニークかつ先進的なパーツ構成で組み上げた、「FABIKE・T1X」。一見だと実にシンプルな構成だが・・

2011年スタートの新鋭イタリアンブランド「FABIKE」

昨年、日本に上陸した「FIBIKE(ファーバイク)」は、イタリア人の創業者「Fabio Putzolu(ファビオ・プッツォル)」のファーストネームをブランド名の由来とし、チェコのプラハにてスタートした。ラインナップは「高品質なアーバンシティスポーツ」に特化。どのフレームもエンドの部品交換でチェーンドライブ仕様、ベルトドライブ仕様どちらにも対応するという「組み合わせ自由度の高さ」が特徴の、変わり種ブランドだ。(カーボンフレームは更に、内装Vとディスクからブレーキを選べたり、ピストにしたりもできる謎の仕様が超個性的)

ってなわけで今回は、シクロクロス寄りなジオメトリを持つチタンフレーム「T1X」を、本国でもやってない組み合わせで作ったので自慢しちゃいます!

外観は至ってシンプル、しかし内容は他のどれとも違う

トラディショナルな外観と先進的な性能の融合、アーバンスポーツバイクの進化の、一つの答え

装飾を抑えた外観は、紳士的ですらある

”メンテナンスフリー × オンリーワン”な次世代スポーツ

なんていうかね、もう先に内容を箇条書きにしちゃった方がわかりやすいので書きます

・FABIKE チタンフレーム
・GATES ベルトドライブ
・SHIMANO アルフィーネDi2 内装11S
・SHIMANO 油圧ディスクブレーキ
・WISHBONE × SRAM 合体式BB & GXPクランク(フレーム側受け部品加工)
・SACRA 特注32Hカーボンリム× SHIMANOハブのSPLホイール

とまあ、特徴の部分だけでもスペシャル感が半端ないです。が、ただ珍しいものを目指した訳ではありません。むしろ、コンセプトに沿う組み合わせを高レベルで実現させるに必然的にこうなった感じ。

コントロール系は安心の fi’zi:k × SHIMANO

ステム・ハンドル・シートポスト・サドルはフィジークで統一、ステムとポスト(いわゆる中継部品)は安心感を重視してアルミ、ハンドルは振動吸収が高く、持ちやすくて快適なカーボンを採用。シティユースとロングライドに合わせ、形状はアップライトなBULLタイプ。サドルはスーパーかっこいい「VOLTA」、断面形状で当たりを考えて設計されたラウンドシェイプは独特の乗り味が特徴ね。

STIはシマノ「ST-R785」&「SC-M800」で油圧ブレーキ × 電動シフトを制御。ブラケット内にリザーバータンクを内蔵するため形状が大きくなりがちなデュアルレバーですが、シフトをDi2とする事で形状をコンパクトに。握りやすく、ボタンもレバーもカッチリとしたタッチが気持ち良いのでオススメです。

コントロールレバーは油圧ディスクブレーキとDi2に対応するSHIMANO「ST-R785」、握りやすく堅実な作り

ジャンクションの役割も持つ多機能インフォメーションモニタ「SC-M800」。Di2バッテリーの残量も確認できて便利

サドルはFIZIKの「VOLTA R1」、ネオトラディショナルな形状がシンプルなフレームにベストマッチ

電動内装×ベルトドライブ×油圧ディスクの安心感

カーボンドライブ製のドライブベルトを使用した駆動系は静かで頑丈、電動内装11Sアルフィーネハブは、フリーの音もほぼしないため、スルスルと走り出した後の静音性はびっくりするレベル。また、チェーンと違って細かいスパンでの注油整備が不要なほか、ほぼ伸びません

ベルトというと伸縮性がありそうで弱いイメージを持つかもしれませんが、ドライブベルトは厚みが違うとはいえ、例えばハーレーダビッドソン(重量200kg超えが普通)のような大型モーターサイクルにも長く採用されている歴とした駆動部品です。軽く、静かで高耐久、また振動や急なトルク変動を吸収する特性があり、メンテフリーなので、アーバンスポーツには最適です。デメリットとしては、長さの調節ができない・捻りに弱いなどがあり、またフレームも専用の構造が必要なのでスポーツバイクには向かないと言われてきました・・・が、対応フレームで内装変速なら問題ありません
※組むのはたいへんです、マジたいへん

リアハブはDi2-11S/ディスクブレーキの「ALFINE」。GATESスプロケはアルミ削り出しで仕上げも美しい

SRAM「FORCE 1」クランクにGATESのチェーンリング、ペダルはCRANK BROTHERSの「EGG BEATER」

BB受けを加工して剛性アップ×左右ベアリングの芯出しで回転効率アップ

このフレームで一番特徴的な部品がこのBB受け。エキセントリック式で、シングル構成にした際にチェーン(ベルト)のテンションを出す重要部品。・・なのですが、左右で独立した構造でBB30規格、しかもエキセントリックということは左右ベアリングのセンターが出づらく、なのに左右を連結するのは長いM6ボルトが3本という無茶な感じ。更に更にリアブレーキホースが内装式なので、クランク軸が裸のBB30では回転する軸に干渉する可能性も・・・とまあ問題アリアリなのですが、解決策はシンプル。受けを加工してWishboneをぶっ込んで以上です。

これにより、左右のベアリングのセンターと水平を出しつつ、回転軸のカバーとしても機能。更には一つのブロックとして軸受けがBB周りを固めるので、剛性が上がります。BB受けの固定力が上がるのに加えて、メンテナンスも容易になりますしベアリング単体での交換も可能と、まあ良いとこづくしですね!
※加工は適当にやると色々壊したり固定できなくなったりして危険ですので絶対に真似しないでください。
※シンプルですが、作業はめっちゃ時間かかります。マジ大変ですよ

BB受けはWishboneを使用するために、BB30用をがっつり加工(左→右)。これによって適正なチェーンラインと受け幅を規格サイズに合わせつつ、BB周りの剛性を確保。というかやらないとダメな感じ

ベルトテンションを出すためのエキセントリック式BB受け、組み合わせるのはもう当然ノごとく「Wishbone」ね、マジ鉄板です

SACRA特注の32Hカーボンリム×シマノハブで質実剛健仕様

ホイールは高剛性かつ乗り心地の良さライフの長さも考えての組み合わせ、シマノ×サピム×サクラと欲張ってみました仕様。レースユースではないので、超軽量とか超回転効率とかには極端にこだわる必要はありません。おかげで、耐久性抜群でメンテナンスもしやすいXTハブとか、負荷を分散してトラブルに強い32本のスポークとか、あとは軽量だけどワイドで厚くて強いサクラのリムとか、欲しい利点を色々集めた全方向にちょうど良い高性能ホイールになりました。

カーボンリム単体で用意がある各ブランドでも、SACRAはこういった小回りが効くのが好印象ですね。あ、あとフォークとフレームのクリアランスは結構余裕があるので、今回は32cのやたらカッコいいセミブロックタイヤを採用しました。ちょっと路地裏入っていって未舗装路とかになっても大丈夫ですね!エアボリュームが多いので乗り心地も最高です。

SHIMANO「XT」ハブに38mmハイトのカーボンリムをセットしたオリジナル

リアは「ALFINE Di2 11S」に38mmサクラリム、ブレーキはポストマウントの油圧ディスクで安心

ワイド幅で剛性の高いリムにWTBのオールラウンドタイヤ「exposure 700×34」の組み合わせ

しなやかな走りと圧倒的な静粛性が生む、全く新しい走行体験

結論から言って、狙った通りというか想像以上に面白いバイクになりました。レーシングユースでのみ必要とされる部分はある程度切り捨て、想定する使用速度域を下げ、そして乗り心地や操作感など、欲しい部分を決め打ちで割り切った事で、このバイク、この構成でしか出せない、全く新しいライドフィールが生まれました

新しいジャンルとして『高品質な、ハイエンドアーバンスポーツ』、有りだと思うんですよね。
全員がフェラーリじゃなくて良いんですよ、カイエンの方が使いやすいじゃないですか、まあそんな感じ。

ちなみに、テストライドしたらムチャクチャ静かでびっくり。ススス〜っとスピードが乗ってびっくり。踏み感も変速の感じも独特で、「ただ流してるだけでも楽しいバイク」。そんなフィーリングです。

唯一無二のライドエクスペリエンスを感じたいならコレ。オススメです。

ラモ

シンプルなブランドロゴバッジ

なんだかんだで、むちゃくちゃバランスのとれたスポーツバイクになりました