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2018年3月9日

打ち捨てられた弾薬箱、その趣 / ARGON18 RADON

今回はARGON18(アルゴン エイティーン)の絶版カーボンバック「ラドン」をカスタム。

★カスタムはハイエンドバイクだけの特権じゃないぞ!

このブランドの本拠地はカナダ。最近はUCIプロツアーチーム「アスタナpt」が採用したことで、国際映像にも良く映るのでようやく人気が出てきたって感じですが、元々はエアロフレームに定評が有り、主にトライアスロン界では元より有名なブランド。中でもラドンは、入門に最適な乗りやすさと快適性を特徴とした・・・って、まあこのモデルはもう絶版なので、今はラインナップには無いんですけどね。

さてさて、実は以前に「使い込まれて錆びた弾薬箱」をモチーフにフルペイントしたカーボンバックアルミフレーム。オーナー様の愛着が強く、メインレースバイクは別に有りながらも、練習やローラーで乗りまくってイイカンジにヤレてきたという事で、この度、晴れてオーバーホールついでにブレーキとか色々アップグレードと相成りました!

心配になるほど「ヤレた感じ」を醸す見た目に反して、パワーメーターまでつけちゃって「結構本気なのがステキ」仕様ですね。

茶色いサビとか絶対出ないアルカーボンも、カスタムペインターの妙技でこの通り!

コンポ構成は5800/105をメインに6800/アルテグラをミックス

性能を左右する要所にはハイクオリティなパーツを奢る

今回奮発したのは前後のブレーキキャリパー。Rシリーズはコントロール性、ストッピングパワー共にハッキリ旧型よりイイカンジ。その性能はほぼ確実に体感出来るんじゃないかな

ロゴはあえてステンシルフォントに変更。細かいキズやアバウトに塗ったっぽく見せるとか芸が細かい

綺麗なパイオニアのパワーミーターとwishboneのBBが、錆びと対照的で映える。wishboneはJISタイプもベアリング交換可能なうえボディも高精度でマジオススメ。ちなみにBB周りの錆、ザラザラとした手触りまで再現

ステム・ハンドルは堅実な作りのプロファイルデザイン。留めにはβtitaniumのボルトを使用し、リアル錆を排除。わざと雰囲気を作って見せるからカッコイイんであって、ガチの錆びまみれとかキッツいよね。色々と不具合も出るので気をつけませう

バーテープはシリコン100%でグリップ最高なマジックワン。シャケのブラケットカバーと合わせて快適!

クランクは5800/105、53-39Tでゴイゴイ進むぞ

FDは受けバンドを介して6800アルテグラのロングアームを装着。バンド一体式FDは使い回しが難しいので、バンドは別体で用意するのがオススメ

良いタイヤと良いブレーキは性能アップの基本、ホイール変えて平均速度上げたらセットでイキましょう。制御できないスピードとか危ないだけだから、マジで

コレも今や手に入らない名品。グラファイトデザインのカーボンシートポスト。サドルはなんか青いね

ホイールは、スイスのedco engineeringから、クッソ回って頑丈なアルミリムの【JURIER】。コレも絶版の逸品

いやー、カッコイイねコレ。2013年に作って、もう5年になりますが全く古くささを感じない!さすがハウティペイントさん、良い仕事しますね。
あ、物理的な退色はしてますよ。塗料なんだから値段に関係無く色褪せていくのは仕方ないじゃん、傷もつきます。マット塗装は弱いので、一部は半艶出ちゃってたりもします。が、当ったり前です。
まあしっかし、エイジド加工して出した「風合い」の前ではあまり関係無いんだな〜これが。元からわざと擦り加工とかしてるし、どれが後からのキズなのかさっぱりわからない。それどころか、味の深みが増した感じ。

【いとをかし】ってヤツですね。
美しく、愛らしく、滑稽。しかもベリー!的な、まあコレです。