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Monthly Archives: 6月 2018

2018年6月30日

深紅の襲撃者 / KOGA KIMERA 3K Di2

超剛性マシンでおなじみ旧KIMERA Di2専用モデルをリフレッシュ&カスタム

だったら漕げばいいだろ!!みたいな勢いが必要

ハイというわけで今回は、マッシブ一直線な筋肉至上主義でおなじみ『オランダ / KOGA』から、強烈な剛性と個性で現在も多くの狂信者ファンの皆様に支持を受ける旧キメラのDi2専用フレームを、アルテグラDi2 × edco GESEROで組み上げたトライアスロンスペシャルをご紹介!!

レイチェル・クラマー選手がヨーロッパ選手権を制した2013年頃の写真

このKOGA×SHIMANO Di2×edcoの組み合わせですが、オランダの女傑『レイチェル・クラマー』選手と同じ!同選手が世界戦2位に続き、ヨーロッパ選手権を制した鉄板構成なわけで、走らないわけがありません。現在では、Prestigeグレードで同選手のレプリカカラー『レイチェルトリコロール』が用意されていますが、この紅白カラーも当時乗っていた色ですので、レプリカカラーと言っても良いかもしれませんね。

背後から襲いかかる真っ赤なトマトキメラ・・・コワー!

合成獣?剛性厨?KOGA KIMERA 3K

車体の説明は過去のエントリをば。

ちなみに、過去に組んだものは機械式変速機専用フレームで、今回は電動変速機専用フレーム。違いは内装されるワイヤーの引込口の有無で、今回のフレームにはシフトワイヤーの受けとかは最初から無く、代わりにDi2のケーブル引込口が各所に設けられています。現在ではコンバーチブルが主流ですが、少し前のカーボンでは多かったやり方ですね。構造が各コンポに最適化されていて、手が込んでいるので個人的には好印象。ま、Di2をワイヤードに変更する人とか見たこと無いので、不都合は無いでしょ。

赤/黒のボディカラーがブッコロ感を増大させています。ヤバー

現在は絶版の66mmハイトのカーボン『エドコ・ジェセロ』を装備

背後から見てもマッシブ、仏置義理ですね

オランダ構成?

そう、KOGAはオランダのメーカー。ほんでedcoはスイスメーカーですが、ハブ製造工場をスイスに残しつつも本社はオランダに移していました(2018から独逸)。ついでに言うとシマノヨーロッパもオランダが本拠で、何気に各社の社長同士も仲の良い友人同士という間柄だったそうです。その蜜月の時期に、オランダの新星『レイチェル・クラマー』選手に託したオランダ絡みの各社製品群です。相性が悪いわけが無いっしょ。

まあイケてますよね、トリコロールな感じ。三色ってバランス良いんです。

(※更にいうとオランダ関係無いですが、コンチネンタルとエドコも仲が良く、GP4000がS2に進化した際のプロモーションムービーではedcoが使用されていました。)

シフターはDi2のST-6870。小振りで握りやすく、ボタンシフトで簡単快適

ガッツリ変速FD6870

サイドのキズは歴戦の証、RD6870

電送ケーブルの引き込みはリアブレーキとまとめてスッキリイン。シレッとブルートゥースユニットも配置

クランプ式のDHバーは、レースレギュレーションにおける『ドラフティング』の有無でロングタイプと使い分ける。負荷のかかるハンドルクランプ部のネジは、汗がかかっても錆びず、引張に強いβTitaniumの64チタンボルトに換装。サイコンはPioneer

Di2の優位性が生きるトライアスロン構成

トライアスロンって、けっこう種目でレース規約が違ったりするんですよね。

とくにスプリント〜ショートを主戦場にしている選手は大変です。競技によってDHバーの長さが制限されるので、先端に変速機がつけられたり無理だったり・・・そこでDi2のフレキシビリティが威力を発揮するんですよ。マジで

ワイヤー式の場合、DHバーの先端に変速機つけようとすると【変速関係全バラ〜組み直しコース】となってしまいます。が、Di2なら【DHバーを付け替えて追加した変速スイッチのコネクターを刺す】だけ。これで仕様変更終わりです。メカに詳しく無い方でも、最低限の工具で、現地でも作業できます。

トライアスリートこそ電動コンポにすべき!※シマノかスラムで

ブレーキは6800のデュアルヒンジタイプ。stop & go の少ないトライアスロンでは十二分な性能を発揮

サドルは厚めのパッドとセンターの深い溝が特徴の『PRO/エアロフュエル』。こちらもオランダブランド

シートポストは高剛性で軽いアメリカの『THOMSON』ゼロセットバックタイプ。ロ○キードなど航空機関係の仕事の傍らに自転車部品作ってるとか趣味最高かよ

クランクは新型R8000にPioneerパワーメーターの組み合わせ

Reynolds別注のカーボンリムに、SapimのCX-Strongストレートで組まれたTTホイールセット『edco/GESERO』。現在はワイドリム化しているが、こちらは絶版のナロータイプ。フレームによっては昨今のトレンド幅に対しキャパシティが足りない場合もあるので注意!

タイヤはグリップとウエイト、転がり抵抗や耐パンク性などのバランスが極めてハイレベルで、世界中にファンの多い名作『continental / GP4000S2』

低く構えたスタイルが強烈にカッコイイ

ってなわけで、良いぞキラートマトキメラトライアスロンスペシャル

KOGA の KIMERA はシリーズ通して質実剛健。万人受けするオールマイティフレームではないかもしれませんが、その分スイートスポットにハマった時の加速感は独特で、そのピーキーさが逆にコアなサイクリストの支持を受けている要因となっています。リピーターが多いのもソレが原因なんだろうな〜

「一律同一みんな一緒」みたいなのが嫌な貴方!
そう、KOGA行くしかないっしょ。


2018年6月22日

“remix” The Fighting Spirit of ZERO:FUJI SL3

というわけで、今回のFUJI-remixは 【ゼロファイター】×【FUJI SL3】

昨年末にラモーンズ×FUJIリミックスで製作したトランソニックは独逸のメッサーシュミットさんをモチーフにしましたが・・・

“remix” サーチ&デストロイソニック!:FUJI TRANSONIC

今回は日本戦闘機のアイコン零式艦上戦闘機】をイメージ

かなり濃いめのメタリックグリーンをメインカラーに、日の丸を模した紅色のブランドロゴ。零戦では視認性を低めるために塗られていた腹下のグレーを、アバンギャルドな幾何学模様にアレンジしてドロップ。

また、このスペシャルなフレームカラーを引き立てるために、コンポーネント類はモノトーンで統一。そして組み合わせるタイヤにはスキンサイドを選択し、モダンなフレームながらもノスタルジーを匂わせる出来となりました。

まあヤバいよね、クッソかっこいい。

全体の印象は落ち着いた雰囲気

落としめの落ち着いたカラーリングに紅色のアクセントが効きまくり

サイドスキンタイヤが自然に入る

皇紀2600年制式採用だから00式で零式らしいぞ

零戦の開発元と言えば三菱重工ですが、ライセンス生産で大きな役割を果たしたのが中島飛行機。戦後の解体後は富士重工(SUBARU)を筆頭に、多くの会社が”富士”を冠した社名で独立し、各々が現在も存続しているのは有名な話ですね。

まあ、自転車のFUJI BIKESとはまったく関係無いんですけどね。
なかじまー野球しようぜ!※正解は磯野

★塗り分けパターンは【Elite】

赤は紅、それは誇らしき日の丸カラー

トップチューブ上面にはグレーベースのカモ(アバンギャルドパターン)

フォーク先端の内外にもアクセント

ヘッドからリアエンドまで続くサイドラインとSLのロゴ

チェーンステー内側にもレッドのロゴ。こんなにいっぱい入ってるのにクドく無い

FUJIメインロゴも鮮やかな紅色

フレームメインカラーは細かいラメの入ったグリーンなので、光を当てると一気に表情が変わる

要所を押さえた部品チョイスで、コストを抑えつつ高性能に

コンポ類は元の愛車から移植の6800系アルテグラ一式で固め、慣れ親しんだ操作フィールを継続させた。また、ハンドル・ステム・ポストおよびサドルはFIZIKで揃え、見た目の統一感は元より、ブランドの画一化によるマッチングの最適化、各部品の最大限の性能発揮を狙っているって感じですよ。

ほんでね、もはや念仏のように繰り返しているけどBBは当然WISHBONEです!重要

このフレームはPF30規格なのでBB86仕様などよりコア部の幅が狭いのですが、BB30規格のクランク(Qファクターどころかクランク軸自体が短い)とか使う事はたぶんきっと一生無いので、シマノ幅のウィッシュボーンをぶっ込むってわけですね。

そーすると、『余ってる両サイドの隙間をアルミブロックで埋めてコア剛性アップ。ベアリングをフレーム外側に配置して軸受けベアリングスタンスを広げる事でベアリング負荷を低減しつつ安定感もアップ』と、良いこといっぱい。マジおすすすめ

ホイールはFULCRUM RACING 7 LG。アフターマーケットのエントリーグレードホイールだが、スチールアクスル×ワイドリムと頑丈さは折り紙付き。また、Jベンドの引っかけ式スポークを採用しているので、不意のスポークトラブル時にも代替品の用意がしやすい。安心。

キモはタイヤ。コンパウンドの変更から劇的に生まれ変わったVittoria CORSA。コレ!曲がる・止まる・走るの三原則を二段階くらい上の次元に持って行ってくれるスペシャルワンですね。あえてデメリットを上げるなら耐パンク性能くらいかな。

素晴らしく動きの良いSTI。まったくもって現役バリバリの6800STI

ステム・ハンドルはFIZIKで統一

デュアルピボット式が採用された最初のアルテグラブレーキ。効きます

クランク・FD共に6800。BBはウィッシュボーン(言及本日二回目)

選択ギア幅が狭く結局トレンドには乗れなかったが、動きに関しては現行のシャドー式よりも繊細で、実はスプロケット追従性がとっても高いデュアルテンション式RD6800

ポストもサドルもFIZIK。サドルはファンの多い万能タイプANTARES

FULCRUM RACING7 LGに組み合わせるのは、超絶ハイグリップのレーシングタイヤVittoria CORSA

現代の戦闘機

防弾性を捨てて極端に軽量な構造とし、圧倒的な旋回能力で格闘戦を得意としたアタッカー『ZERO FIGHTER』。美しいボディデザインもあって、現在も世界に多くのファンを持つ伝説の名機ですが、その儚くも特化した特徴はまるでロードバイクの様でもあります。

レースというピースフルかつ激しい戦場で暴れ回る現代の”ZERO”。そんなイメージですね。

ちなみに・・・

このSL3ですが、SL1に比べて良い意味で硬さが和らいでいるのでスーパー乗りやすい特性が特徴的です。素直な反応に加えて振動吸収性も高く、なんだかんだでフレーム単体重量も900g台と、なんか死角の無い出来。

さらに、remixなら完成車よりもサイズ展開の多く、その上カラーリングオーダー込みで税抜き19万円を切る驚きのコストパフォーマンス。学生や女性にも、初めてのカーボンロードにもむっちゃオススメです。

いくしか!!

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2018年6月14日

TAP THE BEAT! / NEILPRYDE BURA * SRAM e-TAP

というわけで、今回はニールプライドの万能マシン【ビューラ】を大幅グレードアップ。軽快なライドリズムとタッピングでビートを刻め!

ストックのBURA紹介はコチラ↓

最強の遺伝子を継ぐもの / NEILPRYDE BURA std

★ビフォアーーーッ

スライドショーには JavaScript が必要です。

スタンダードでも十分すぎるほどよくできたバイクです。が、しかしこの度、ついにオーナー様の [カスタムしたいゲージ] が臨界点を突破してしまったため、晴れてオーバーホール & コンポーネント総載せ替えと相成りました。

昨年末からのシマノのモデルチェンジラッシュも有り、魅力的な部品選択肢がありすぎてコンポをどうしようか散々悩んだのですが・・・今回選択したのはこちら。

箱も超豪華!かさばる!!この時点からもうすでにカッコイイぞ!

そう、アメリカはスラム社のハイエンド電動コンポ【RED / e-tap】。

ワイヤレス★パドルシフト 

1番のポイントはなんと言っても『変速機のコントロールが無線』

シフトワイヤーが存在しないため、つっぱり感が無くなる事でセルフステアがずいぶんと素直になります。ハンドリングにもまず物理的に影響有りって事ですね。
また一部車種ではブレーキとシフトのワイヤー干渉がトラブルの元でしたが、ソレもアッサリと解消してくれます。
さらに、サイコンやライトのマウントとの干渉も最小限になるので、取り回しの悩みも解決しちゃいます。装着も容易(セッティングは別の話ですよ)で、ワイヤー外装式フレームなどでも、問題無しですね。

次点は『独自の操作方法』。

コレは最初は戸惑うかもしれませんが、実際は至ってシンプルなので直ぐに慣れるでしょう。
左右の変速ボタン基本リアディレイラーのアップダウンのみに対応しており(右アップ・左ダウン)、フロントを動かしたい時は同時に押したらいいんです。今入ってるギアと逆側に動くので、細かい事を考える必要はありません。尚、同時押しの受付時間が結構長い様で、タイミングはかなり余裕があると感じました。誤作動も相当少ないんじゃないかな。
バッテリーは前後ディレイラーに独立して一つずつ装着されており、片方が無くなってももう片方が生きていれば入れ替えて使う事も可能。RDは加速度センサーで停車時にオートでバッテリーセーブモードに入るなど、何気に色々考えて作られていますね。
あとね、変速性能に関して。フィーリングはちょいと荒い感じが有るけど、個性の範囲内。アバウトに動いてガチャつくかと思いきや、実際にはかなり速くて正確です。特に、駆動系まできちんとSRAMコンポで統一したら全然フィールが違いました。コレは良い物だ。

あとね、『軽い』。これ重要。

極端に軽量化したいならヒモのレッドがベストですが、e-tapもヒモデュラと遜色ない軽さです。モーターもバッテリーも含んでこの数値はイケてますよね。

こちらはフロントブレーキ単体。SRAMはメチャかっこいいコーションラベル付き

FDはバッテリー含む重量。幅のある剛性感たっぷりのボディがステキ

RDもバッテリー含む。e-tapはさすがはハイエンドコンポだけあって、細部の作りが丁寧で凝っている

まあギア類が入っていないとはいえメチャ軽、でもしっかりしてる作り。昔のヒモレッドでよく起きていた「シフトレバーもげる事件」も鳴りを潜めた

GXP規格のREDクランク様、アームはカーボン。リング形状とか死ぬほどカッコイイ

スーパー凝った一体構造のカセット。肉抜きもシェイプも一々イケてる。ここまで凝った作りながらも、プライスRECORDとCHORUSの間くらい

・おまけ・SRAMは充電器も軽かった・・・

さらにホイールには、レアなedcoのハブ『Racer』にSACRAの『38mmカーボンリム』を合わせ、SAPIMの『CX-Ray』でスタンダードにFラジアル×R2クロスで手組み。スピードの乗りが良く巡航も得意と、状況を選ばないニュートラルな特性のホイールセットになりました。

そんなわけで、これら全てのパーツをBURAに装着。

★アフター

コア部のブラックアウトで全体の印象がガッツリ引き締まった感じ。あとやっぱシルバースポークっていいよね

低く構えるスタイル

真横からだと見えないが、少し角度をつけると鮮やかなブルーのラインが目に映る

ワイヤーが少なくなった事でやたらとスッキリしたハンドル周りと、厚みとハイトを増して迫力を出したホイール。またブラックアウトされたチェーンリングや変速機など、各部品のメタルパーツの質感向上もあり、コンパクトなサイズ感はそのままに引き締まった印象。軽量級のインファイトボクサーみたいな感じでしょうか。

小さいながらも厚みが有る(S/C社比較)ブラケットが特徴のコントロールレバー。バーテープはスパカズのギャラクシー×ブルーを選択

シフトレバー先端、スイッチ部分を大きく取った構造。シフトワイヤーが無くスッキリした外観がステキ

独特な形状のレッドブレーキ、イイカンジに効く。ワイヤーの遊び調整幅も広くて便利

サドルは純正、NP印

カーボンの5アームと、軽くて強いクランクは52-36T

扇状にヨーイングする動きが特徴的なFD。調整ボタンで直接の操作も可能

RDにも調整ボタンとインジケーター有り

モノブロック構造のカセットはサイドの剛性も品質も高め

BBはプレスフィット86×GXP規格のウィッシュボーンを装備

ペダルは流石にシマノDURA-ACEを使用。まあココはスラム製品無いし、ね、

丈夫でブレーキのタッチも良いSACRAのカーボンリムに、コンチネンタルの鉄板ハイグリップタイヤGP4000S2をチョイス

鼓状のクラシカルなシェイプと、大径ベアリングが特徴的なedcoハブに、SAPIMの扁平スポークCX-Rayの組み合わせ。カセット裏面のシェイプはチェーンリングサイドと同じデザイン

唯一、フレームに当たるリアブレーキワイヤーはラモーンズステッカーで対策バッチリ

使い方に合わせてくれる万能選手

さてそんなわけで・・・900g台の軽量でクセの無いフレームに、使い勝手の良いミッドハイトのカーボンホイールに軽量で転がり抵抗も少ないハイグリップタイヤ。そして、レーシングカーのパドルシフトばりの直感操作で変速ストレスを最大限抑えるe-tap電動無線シフター。と、イイカンジに『何にでも対応できる構成』と相成りました。

あと、SRAMの【e-tap】コンポーネントですが・・・メッチャ完成度高い。変速動作のスムーズさや速さもそうですが、当初の予想を良い意味で裏切るトラブルの少なさと、他社と一線を画しながらも実はとっつきやすい独自の操作方法などなど。現在まで目立ったマイナーチェンジもシステムのアップデートも無く、しかし徐々に評価を上げるという謎状況を形成しています。
あとクッソかっこいい。さすがスラム

前回紹介したAG18の【ガリウム】にも言えますが、そういやこの【ビューラ】もセカンドグレードのオールラウンダー。ニュートラルな特性の軽量カーボンフレームセットって使い勝手が良いんですよね。無理にバイクに合わせる必要が無い、というか、オーナーの使用用途に合わせてくれる懐の深さが最大の特徴かもですね。

おいでやす〜


2018年6月8日

FLOW RIDE ★ Experience!! / Argon18 Gallium

今回はカナダのスポーツバイク専門ブランド『ARGON18(アルゴンエイティーン)』から。モデルチェンジして大きく特性が変わった『ガリウム』を、ブルベ用スーパー快適仕様で組みました。路面の荒れをモノともしない流れるような乗り味、まさにフロウライダーって感じですね。

注目のカナディアンブランド【ARGON18】

エイティーン』です、『じゅうはち』じゃないです。
北米のパリとも呼ばれる、カナダはモントリオール発祥のメーカーですね。

2015年に【ボーラアルゴン18】を擁して世界最大のロードレースイベント「ツール・ド・フランス」に初登場。また現在はアスタナプロチームが使用している事もあり、世界的に今や押すに押されぬトップブランド。過去には、カナダのプロコン『スパイダーテック』や、イタリアのコンチ『アモーレエヴィータ』がジャパンカップに来日したほか、日本にもファンの多い北米最古のコンチネンタルチーム『ジェリーベリーサイクリング』にもバイクを供給している(過去にはツールド北海道にも参戦)ので、なんだかんだで知ってる方も多いはず。

「ウェーイ!ブイブイ!!」とかは言ってませんでした

2015~2016年のツールドフランスでドイツチーム「BORA ARGON18」が使用したバイクが【Gallium PRO】。今年フルモデルチェンジしたため、セカンドグレード【Gallium】として生まれ変わった

『脚を残す』特性を重視するアルゴンのDNA

このブランドの創始者は元ロードレースカナダ代表だったオリンピアンのジュベーさんで、最初は自身のショップのオリジナルブランドでした。しかし、競技自転車における空力の重要さにいち早く気づき、世界初のステム一体型フロントフォークを備えたカーボンTTマシン(E114)を発表するなどして一躍有名に。その後はアイアンマン世界選手権などトライアスロンレースで高い評価を得て実績を残し、世界的なブランドへの階段を駆け上がります。

「トライアスロン、特にフルディスタンスで多くの支持を得た」という部分が重要。この競技、バイクで180km走った後にフルマラソンが待ってるという鬼ハードな内容なため、バイクでスッカラカンになってる場合じゃないんですね。って事で『高い巡航スピードを維持しやすくも脚に優しい特性』が求められたわけです。ってなわけで、アルゴン18のバイクは全体的に乗り味が良くて優しいのですが、この辺の特性はもうDNAレベルで刻み込まれているんでしょうね。

全体的に細身のシェイプが特徴。アルゴン18のブランドカラー『ブラック&レッド』がその印象を更に引き締める

810gと軽量なフレームは独自のHM7050カーボンを使用。その実、東レと三菱をオリジナルレシオで配分したジャパンカーボン

75mmと大きくとられたBBドロップは”低重心化”によって安定感の向上を促し、コーナリングでの安定感を高める。トップ/ダウンチューブは独特な細身の角断面、BB周りからシートチューブは左右非対称且つリブのついた形状と凝った作りが特徴

さてこのGalliumですが、フレームはぶっちゃけ昨年までのトップモデルGalliumPROそのまんま(モールドも使用カーボンも一緒)ですね。フォークの素材に小変更が有った他、付属していた軽量なフルカーボンのシートポストがアルカーボンに変更された程度で、コストを抑えつつも伸びやかな加速と、優れたオールラウンダー特性は健在。マジオススメ

※動画は旧ガリウムプロの前期型。変更点はフォーク・ポストと3Dシステムがプレスフィットになったくらい。他の特徴はほぼそのままですヤバー

ブルベ/ロングライド特化の飛び道具

元より高い快適性巡航性能を持つフレームではありますが、オーナー様の「路面からの突き上げを主とした振動や衝撃を極限まで緩和したい」とのご要望で、サスペンションステムサスペンションシートポストを装備しました。「重くなる」って?いいんですよ元が極端に軽いんだし、ヒルクライム特化目的じゃないんだから。主戦場ブルベですしね。

レッドシフトのサスペンションステム『ショックストップ』。効果は名前まんま、スイング構造と中身のエラストマーがショックを吸収してストップします

ケーンクリークのサスペンションポスト『サッドバスター』。平行するリンクの間にクッション材となるエラストマーを挟んだ”パラレルリンケージ”タイプのオモシロステキサスペンション

もーなんつーかメカカッコイイ。このよくわかんないギミックと外見だけでつける価値あり

爆走系オーナーの元で長年ブルベを戦い抜いてきた愛用品を乗り換え前の愛車から移植したため、基本装備は堅実なチョイス。一部ちょいと無理してますが、わかってやってるのであればまあ許容範囲の規格差ですかね。

コンポーネントはシマノ旧Di2を軸にデュラブレーキのミックス構成、バッテリーは容量が多く、単体充電ができる外付けタイプを選択。クランクにはパイオニアのパワーメーターを左右で装備し、受けのBBには当然の如くウィッシュボーンを採用。

ハンドルは大胆なウイング形状とハの字に広がるドロップが特徴でワイヤー内装式のエンヴィのSESエアロカーボン。カーボンハンドルですが、高剛性ながらも微細な振動を減衰させる効果があるので実は快適装備です。こないだTOJで山岳賞何回も獲った某現役選手もPROのカーボンハンドル絶賛してた、ほんだで結構体感できるとおもうます まる いやマジです。

サドルはなにげに愛用者の多いタイオガスパイダーツインテール2の旧タイプ。怪獣を思い出す人とアニメを連想する人と色々居ると思いますが、どちらも違います。ちなみにこの形状、もはや絶版ですので、割れちゃったら違うの探しましょう。沼に飛び込む感じですね。いらっしゃい

ウイング形状のカーボンハンドルは空力特性云々はもとより、上ハンに手を置いたときの収まりの良さが絶品

『3Dヘッドチューブ』で25mm延長されたヘッドパイプ。快適性を高めながらも剛性を落とさないARGON18の独自構造。STIはやはり現行品よりかなり大柄だが、それでもボタンで変速できるメリットは変わらない。快適

ツインテールさん、がおー

9000デュラキャリパー。ブレーキをあえて1ランク上のグレードにする『わかってるチョイス』

アルテクランクにパイオニアパワーミーターを装備。フタは赤、やっぱり赤

ボタン一つで強力駆動の電動FD様。パワフル

ゴッツい電動RD様。パワフルフル

実は内装式より容量の大きい外着けバッテリー。外して充電できるのは正直便利

BBはウィッシュボーン、クランクにはパイオニアのパワーメーターユニット

ペダルはSPDのPD-M9000をチョイス。こういった選択にブルベライダー独自の思考が見えて面白い

ホイールはエンヴィのミッドハイトリムにDTスイスの240ハブ、Jベンドのスポークと堅実なロング向き構成

おばちゃんの写真パッケージで有名なドイツのコンチネンタルが誇るクリンチャーの名品GP4000S2タイヤ

カナダの真心、エイティーン印の独自構造

はい、小見出しの意味わかんないですね。さて、あまり知られていませんが、アルゴン18は古くからユーザーフレンドリーな独自構造を多く採用しているメーカーでもあります。ココでは“組まないとわからないけど、実際嬉しい特殊構造”をご紹介。

まずは【3Dヘッドチューブ】。コレ、ただのスペーサーじゃなくて「ヘッドベアリングの位置が変わる」コレが重要なんですね。つまり、ステム取り付け位置を高く設定しても、合わせて3Dヘッドチューブでベアリングの位置自体も上げてしまう事で、コラムに作用する(てこの原理で言うところの)力点と支点の位置を近づける事になり、余分なしなりを押さえる事ができます。剛性感を保ったままステム位置を選べるって事ですね。ヤバー

直付け、15mmアップ、25mmアップの3種類から選択

次に【可動調整式FDハンガー】。殆どのバイクの直付けFDハンガーは、シートポストに水平について動かないですよね、コレってチェーンリングのサイズによってはFDのハネ(プレート)の曲率が上手く合わない事があるんです。まあ、各社55~50Tの中間くらいを狙って作っているので殆どの場合で問題無いし、シマノをはじめとする各コンポメーカーから技術仕様書で許容範囲が告知されていますので、動かなくても良いんですが、調整できたらもっと良いですよね。はい動きます。ヤババー

ボルトを緩めてスイングさせて調整する的な方式

チェーンリングのアールに沿った位置に調整する事で、変速性能を100%活かせる

最後はチェーンステーのワイヤー受け部。あえて外部に受けを設ける事で、RDワイヤーラインの取り回し余裕を大きく取り、抵抗を最小限に。ほんで電動化の際には外れます。スマート

ワイヤー受けはボルト留め。取れます

BB受け部はイイカンジに精度が高く、リーマー用意したけど使わずイケました。そいやJIS規格だった昔のクリプトンとかも、組む前にネジ山さらっても削りカス殆ど出なかったな〜とか思い出しました。イイカンジ

ブッチギリ

色々オールマイティ

と、いうわけでできました、ガリウムブルベスペシャル”フロウライダー”。

とにかく素直な特性のフレームですので、スタンダードなオールラウンダーにしても良いし、ヒルクライム向けの軽量構成も良いかも。あ、そういや前にトライアスリートの方がS社のTTマシンから乗り換えて好成績を残してました。なんでも、「細かいターンやアップダウンの激しい日本のトライアスロンでは、極端にゴツいTTマシンで走るよりも軽量でクセのないバイクの方が楽だった」との事。まあ色々イケますよって感じですね。オススメ

ジャパンサイトもオープンしたようですので、今後もっともっとメジャーになって行くであろうARGON18。店頭に現物はありませんが、気になる方はラモーンズに相談においでやす

http://argon18.jpn.org/


2018年6月6日

黒の衝撃!MBK クラブレーサー with 9100 DURA-ACE!!【STAFF BIKE】

(2018/6/6 NEWホイールを導入したので写真の差し替えと追記をしました)

遂にRAMONBIKESに

あの「人気自転車漫画」の!

主人公のライバルのクライマー」が駆る!

フランスブランド」のあのバイクがやって来ました!

ここまで言ったらもうお分かりですよね?

そう!「シャカリキ!」の「ハリス・リボルバー」が駆る「MBK」です!

MBKというブランドを説明しますと、 1923年創業のモトベカンというオートバイの製造をする会社が起源になります。1960年代から自転車の製造を開始しオートバイで培った二輪車製造のノウハウを活かしたバイクは瞬く間にヨーロッパのレースシーンで活躍するようになり、以後母国ツールドフランスでも数多くの勝利を重ねフランスを代表するスポーツバイクメーカーとなりました。現在では母体のモトベカンはヤマハに資本合併されMBKのスポーツバイクは日本の代理店であるサイクルラインズさんが主導となって製造を取り仕切っています。

MBK CLUB-RACER

MBK CLUB-RACER

今回組んだバイクはMBKがヨーロッパを席巻した1980〜1990年代に活躍したクロモリバイク「クラブレーサー」の復刻モデルです。MBKのクロモリに関しては実は完全にMADE IN JAPANで京都のフレームビルダーのもとで設計・製造されておりパイプから製法・ジオメトリーまでとにかくこだわりにこだわり抜いて作られた逸品です。「スチールだから」「復刻版だから」といったノスタルジーで乗るのではなく、現代的な解釈で作られた「戦える」クロモリバイクになっています。正直なところ、これ以上によく走るスチールバイクを他に知りません。

ということで今回のMBKクラブレーサーはデリバリーされたばかりの9100系DURA-ACEを搭載しバリバリの「戦闘機」として組み上げました!
MBKのクロモリは全て下地にメッキ処理された上に塗装がされますが、今回は通常のカラーラインナップにはないブラッククロムでのメッキを依頼。パーツ類も全て黒でまとめてとにかく戦闘機らしい「ブッ殺す」感を演出しました!

9100デュラエースは別の記事でじっくりと紹介したいと思うので、そこ以外の所を見ていきましょう。

ハンドル・ステム・シートポストは全てTHOMSON(トムソン)!軽量・高精度・高剛性で安くはないけど性能を考えたら決して高くない、むしろ安い!アルミ削り出しのボディは所有欲も満たされて非常にコストパフォーマンスに優れたパーツです。自分の私物の自転車にはだいたいトムソンがインストールされているほど常用しています。

ヘッドパーツには当然のCHRIS KING(クリスキング)。BBも合わせてクリスキングにしたいところでしたが、9100デュラエース純正がどんなもんか試してみたいということもあってまずはヘッドだけ。そのうち(たぶん近いうち)BBもクリスキングのなってるような気がします。

バイク自体の特性としては抜群の乗り心地の良さとしっかりとした剛性を持つ加速の良さ、ややクイックさを残しながらもイメージしたライン取りのできる素直なハンドリング、とにかく全てがスムーズで自然な挙動を取るのが特徴の自転車です。スチールバイクとしては軽量に仕上がっていますが、持った重さよりも乗った時の軽快さがインパクト抜群で一踏み目から変な笑いがこみ上げてきます。本当に上質なバイクに乗った時、人は笑ってしまうのだ・・・!

MBKクラブレーサーは基本価格が¥355,000。これにオーダーする内容によってオプション価格が乗っかる形になります。今回の内容ではフォークをMAXフォークに変更、オーバーサイズのパイプを使用し各所に刻印入れ、ブラッククロムのメッキを行い最終的に¥450,000ほどとなりました。これを高いと思うか安いと思うかは人によると思いますが、過去に某イタリアンブランドのスチールバイクを同じような値段で買ったはいいもののそのフレームが全然走らなくて後悔した身の自分としては絶対に走りを重視したMBKを買う方が後悔しないと断言できます。「ホントにそんなに走るの〜?」と思ったそこのあなた!バッチリ試乗もできる状態にしてあるので乗ってみてください。クロモリバイクに対する固定概念が吹き飛びますから!

そんなわけで発売されたばかりの9100系デュラエースと究極のクロモリを体感できるラモーンズスペシャル試乗車が完成しました!これはマジでヤバイぜ!

↓2018/6/6追記↓

RolfのARES3を導入しました。
目的としてはとにかくシチュエーションを選ばずこれさえ履いておけばOKというホイールが欲しくてカンパのBORA ONE35クリンチャーあたりとも悩んだのですが、ARES3がモデルチェンジしてチューブレス対応になったのが決め手となりました。

スペックとしては32mmハイトの前後重量が1365g、ホワイトインダストリーのセラミックハブ仕様でワイドリムのチューブレス対応です。
タイヤはもちろんIRCのフォーミュラープロRBCCの25mmを選択。というかこのタイヤを使うためにホイールを探していました。

で、このARES3とフォーミュラープロの組み合わせがバッチリ決まってとにかく快適そのものの仕上がりとなりました。
まず上りではホイール重量の軽さが活きますし、下りではタイヤのグリップは抜群ですしセラミックベアリングも効果を発揮して足を止めていてもスルスルとスピードが伸びます。転がりの軽やかさとちょっとした悪路でもショックを吸収して跳ね上がりが少ないのでタイヤが地面を蹴り続けてくれて進むので平坦でも速かったです。
全力スプリントという場面では他の高リムハイトのカッチカチホイールには一歩譲るものの、ほぼ全ての場面でパフォーマンスを活かすことのできる高性能ホイールですのでこれはマジで超オススメです。

MBKのクラブレーサーもRolfのARES3もスタッフバイクですので、ご来店前に連絡いただければ店頭に用意して見たり触ったり乗ったりもできるので気になっている方はぜひ!