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2019年5月24日

The Silver Bullet / ARGON18 Gallium

はい、てなわけで今回はアルゴンエイティーンのセカンドグレード “ガリウム” さん!

銀の弾丸って言葉には特効薬(万能薬)的な意味も・・・

★ちなみにARGON18とは?(5回目)

カナダのスポーツバイク専門ブランド。UCIロードレースではTeam ASTANAが使用し、勝利は数知れず。トラック競技でも強く、デンマークやオーストラリアなど強豪国が多く採用、五輪や世界戦などでの勝利は数知れず。トライアスロンでも当然強い、アイアンマンシリーズ・ITU世界戦などでARGON18が活躍してないレースは無いのでは?勝利も数知れず・・・なんで日本ではマイナーブランドなのかちょっとわかりません。

・・・代理店さんから試乗車借りたらクッソ良かった・・・ ほんで、実際の車両がカタログ写真より圧倒的にカッコ良かったんですよ、マジで。しかも

2020年もこのモデル/カラーは継続!

なので、せっかくだからご紹介ですね、かしこ。

↓ ハイエンドレースバイク『ガリウムプロ』はこちら ↓

【最適】を具現化するバランス感覚:ARGON18 GalliumPro

トップモデルと同一形状アルゴンの特徴全部入り!

★Galliumとは!?

ハイエンドモデル『ガリウムプロ』のモールドをベースに、使用するカーボンの種類ミキシングレシオを変更。重量は微増(フレーム+76g フォーク+56g)しているが耐久性と安定感上げプライスを下げたって感じ。反応が良くシャープな動きが身上のガリウムプロに対し、高い安定感落ち着いたハンドリングがガリウムの特徴

みたいな?

ヤマケン先生も『GALLIUMは苦手なシーンが存在しない、納得のオールラウンド・ハイスペックバイクだぞフハー』みたいな事仰ってたのでマジ間違いない。そう、つまり同士ヤマケンも言ってたしマジ間違いない

まあ実際、アルゴン18はガリウムをただの販売数確保用のセカンドグレードとは捉えていないっぽいんですよね。実際プロコンチネンタルチーム『BORA-argon18』時代には、その堅牢さを理由にパリ〜ルーベなど石畳系エクストリームレースでは旧ガリウムを使用してたりします。数種類のフォークとかも持ち込んで色々テストデータ取ってました・・・まあ強いのは良いことだってな感じですね、フハー

余計な事してないシンプルなアウトライン。ゴツめのヘッドチューブからBB、リアエンドにかけては高い剛性を確保し、踏力を効率よく推進力に変える

後半に向けて絞られていくトップチューブと細身のチェーンステーが積極的に動いて快適性を確保

ヘッドチューブはARGON18独自の3Dヘッドチューブで伸ばせるのを前提に、基本短め。おかげで小さいサイズの車体でもハンドル/サドルの落差が確保出来る

シックな塗り分けながら、質感の良いカラーリング

アルゴン18というとフレームの独自機構にばかり目が行きがちですが、実は昔から塗装も色々と試行錯誤してたりします。たとえば2011年にはシック系カラーリングのブーム到来を先読みして、レーシングライン系カラーリング全盛の時代に全車種をモノクロにしてみたり、最近のスタイリッシュ系フレームでよく採用されているマットカラーのフレームに一部グロスコーティングの塗り分けとかのめんどくさい施工を2013年にはすでに採用していたりと・・・よく企画通ったな個性的ですね。その後、一時期工場変えて塗装があのアレな時期もありましたが、なんか個性的なアルゴンさんが帰ってきた感じ。

ほんで今度のガリウム。深いメタリックシルバーをベースにこちらもメタリックな質感のグレーでラインとロゴを入れ、ブランドマークのみカナディアンなレッドリボン、ワンポイントに効いてます。

まーカッコイイよね!

フォーク内側のロゴ入りストロボラインは陰影を際立たせる効果も。シャープな印象が増しますね

ロゴとベースの色の温度差が小さく、大きくも控えめな雰囲気のブランドロゴ

多角断面のトップチューブ下部サイドからヘッドチューブサイド面にもグレーラインを配置、立体的な造型が際立つ。てかいきなり現れる鮮烈なレッドリボンとブランドロゴがメチャ映える

特徴とかそのへん

まあ一番わかりやすいのは『3Dヘッドチューブ』ですよね。なんか一部でフレームサイズを変えられるみたいな事聞きましたが、そーではなくてスタックが変更できる(ベアリングの受け位置を変更する事で『ヘッドチューブ長が変えられる』)ので、『多くのライダーの好みにマッチする』=『サイズの自由度が高い』って事なんですね。

まあ最近はスタックリーチのみでフレームサイズを測る事が多いので、その一要因を変更できるってのは大きいですね。
ちなみに『3つの位置からヘッドチューブレングスが選べる』って事を前提条件に、基本的なヘッドチューブ長は短めの設定になってます。したっけ、小さいフレームサイズでもしっかり落差を出せるし、コンフォートなポジションに変更してもヘッド剛性を保つ事が可能。まー色々できまっせな感じ

極端なエアロ形状とかオリジナル謎部品とかは採用してないので、基本的にはスタンダードな車体・部品構成。素直で反応の良いレースバイクのお手本の様な出来が特徴です。

すっごく短いヘッドチューブ(写真はXSサイズ)。3Dヘッドは15mm/25mmの2種類から選択可能

BBの規格はシマノBB86プレスフィット。低重心化と安定感アップに効果的な75mmBBドロップもアルゴンならでは(Sサイズ以上に採用。XXSは65mm、XSは70mm)

トップチューブ下部、ブレーキワイヤー引込口の前にはshimano-Di2ワイヤの引き込み口を用意。ブレーキワイヤーと合わせての引き込みでスッキリ纏められるのが好印象

写真ではFSAのポストだが、フレームセットにはARGON18オリジナルのカーボンポストが付属

しかもこのポスト、ヤグラを逆転する事でオフセット量を15mm/25mmから選択できるスグレモノ

ブレーキはセンターボルト一本留めのキャリパー。安心

試乗車はARGON18では珍しいカンパ組み。逆に新鮮でした

FD台座はリベット留めタイプに変更。角度調節機能が無くなってしまったものの、固定力はより強固なものとなった

チェーンリングの隙間から覗くフレームガードにはARGON18のロゴマークが

RDのワイヤールーティングは2種。機械式の場合は写真のようにチェーンステー下部のワイヤー受けから伸び、Di2の場合はチェーンステー内部を通りエンド部からワイヤーが出てくるカタチに。近年、機械式で組む事をおまけ程度にしか考えてない構造のフレームが市場に溢れる中、しっかりと考えられた作りが好印象

結論:デキがイイぞ!

はい、そんなわけでガリウムさんですが弱点が見当たりませんね。スタンダードな構成に独自のギミック、元になったガリウムプロの素直な特性をしっかりと引き継ぎ、オールマイティなレースバイクに仕上がっています。まあ、コンフォート系、エンデュランス系かと言われればそれは違いますが、そのレンジはARGON18にはクリプトンというコンフォートレーサーがありますので、そっちでひとつ・・・

シブめのルックスは賛否分かれるところでしょうが、ちゃんと物を見て選べる大人にオススメのレースバイクですね。